以前『早漏とは』と言うコラムを書き終えて１～２ヶ月経ったくらいに患者さんから「プリリジーやリドスプレーの早漏治療に役立つものを教えてもらったけど、それ以外の物ってあるのかなぁ？」と質問を受けました。その時は「当院で取り扱っているのは、基本的には今お話に出てきたプリリジーとリドスプレーだけなんですよ。」とお伝えしました。
今回はその時気になって早漏治療に関するものについて調べていて見付けた『早漏防止コンドーム』についてお話ししたいと思います。
〇そもそも早漏って何？
いきなり道具の話をしてもピンとこないと思いますので、そもそもの早漏ってどこまでが早漏なのかについて少しお話します。以前のコラムの抜粋になりますので、「読んだことあるよ～」って方は飛ばして頂いても大丈夫です。
早漏とは、一般的に射精までの時間が意思に反して短くなってしまうことを指します。性機能障害のうちの射精機能障害に分類され、自身が早漏だと感じている男性は国内で1,300万人(3.5人に1人)というデータもあります。早漏は充実したセックスの妨げとなりパートナーとの不和の原因に繋がる可能性があると共に、自信喪失を起こし不安やストレスを招く深刻な問題です。
◦国際性機能学会によると、早漏は以下のように定義づけられています。
• いつも膣への挿入前、または挿入後２分以内に射精が起こる
• 射精のタイミングを遅らせることが全くできない、またはほとんどできない
• 射精が早いことに苦痛や悩み、欲求不満があり、性行為に消極的になる
ただし、早漏の症状はこの定義に当てはまるものだけではありません。
その時の環境や体調、精神状態なども関係してきます。一般的な目安の1分以内より長い場合（3分以内）でも、パートナーやご自身が短いと感じ、それがストレスになるのであれば早漏の症状です。
〇早漏防止コンドームの内容と使い方
見た目としては通常のコンドームとほとんど変わりません。しかし早漏防止コンドームには、当院でも取扱いのある『リドスプレー』と同じ成分のベンゾカイン(局所麻酔薬)が内面に塗布してあるのでパートナーに気付かれることなく使用することが出来ます。また使い方も通常のコンドームと同じ要領で陰茎に装着するだけで使用出来るので余分な作業がありません。
早漏の原因は射精を抑制するセロトニンが不足しているか、陰茎の感度が高い場合に早漏となります。早漏防止コンドームは麻酔薬の成分ベンゾカインが陰茎の感度を低下させ早期の射精を防止します。
〇早漏防止コンドームのメリット
上記でもお伝えした『パートナーに気付かれずに使用出来る』や『使用するのに一手間もかからない』もそうですが、従来のコンドームの機能である性感染症(STD)防止や避妊等の基本的な機能を損なうことなく使用出来るというのもメリットだと言えます。多くのメーカーから早漏防止コンドームは販売されており、薄型、ごく厚、いぼ付きなど多くの剤型・サイズがあるので、選択の幅が広いのも嬉しいところです。
また副作用は殆どありませんので、使用方法を間違えなければ扱いやすい商品です。
〇早漏防止コンドームのデメリット
早漏防止コンドームは一度しようするとその後必ず洗い流す必要があります。ベンゾカインが陰茎についたままになるので、その状態でオーラルセックスや性行為を行うとパートナーの口や陰部にベンゾカインが付着し、口唇の痺れ感や、陰部の感度低下などを引き起こす可能性があるからです。
また当院で取り扱いのある『プリリジー(ダポキセチン)』のような治療効果のある内服薬とは違い、一時的に感度を低下させ作用していますので、早漏防止コンドームはその都度使用しないといけません。
○早漏防止コンドームと早漏治療薬との併用がオススメです
早漏防止コンドームと早漏治療薬である『プリリジー(ダポキセチン)』の併用は可能です。当院では、早漏防止コンドームは取扱いがありませんが、同じ局所麻酔薬の『リドスプレー』と『プリリジー』を併用されている患者様はたくさんいます。両方を使うことで、『治療しながら性行為も楽しめるのでありがたい』と言われることもあります。早漏でお悩みの方は、一度両方を同時に使ってみるのもいいと思います。
以上のように早漏との付き合い方も徐々に選択肢が増えています。慣れた１つに固執せず、患者様自身で、ご自身に合う物をお選びいただけるのが一番です。ただ、その時に分からない事や決めかねて悩まれた際には当院までご相談下さい。
今回のお話に出てきて、当院で取扱いのある早漏治療薬『プリリジー』や、早漏防止コンドームと同じ成分の『リドスプレー』に関しましては、下記のURLからご覧下さい。
プリリジー(ダポキセチン)：
リドスプレー ：
早漏も気になるけど、EDも心配！という方はこちら(↓↓↓)をどうぞ！
