コラム

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2023.02.17

早漏とは

 ここ最近、患者さんに「早漏の方は大丈夫ですか?」と確認すると、「大丈夫です。」と答えが返ってきます。「一応早漏に該当するのは……」と説明をすると、大抵の患者さんがそうかもしれないと返事を変えてきます。

 ここでは、改めて「早漏」とは何かを確認し、それに対してどういった事が対処法になるのかを考えていきます。

早漏

 早漏とは、一般的に射精までの時間が意思に反して短くなってしまうことを指します。
性機能障害のうちの射精機能障害に分類され、自身が早漏だと感じている男性は国内で1,300万人(3.5人に1)というデータもあります。早漏は充実したセックスの妨げとなりパートナーとの不和の原因に繋がる可能性があると共に、自信喪失を起こし不安やストレスを招く深刻な問題です。

国際性機能学会によると、早漏は以下のように定義づけられています。

  • いつも膣への挿入前、または挿入後2分以内に射精が起こる

  • 射精のタイミングを遅らせることが全くできない、またはほとんどできない

  • 射精が早いことに苦痛や悩み、欲求不満があり、性行為に消極的になる

 

 ただし、早漏の症状はこの定義に当てはまるものだけではありません。
その時の環境や体調、精神状態なども関係してきます。一般的な目安の1分以内より長い場合(3分以内)でも、パートナーやご自身が短いと感じ、それがストレスになるのであれば早漏の症状です。

 自分は問題無いと思っていても、パートナーがフラストレーションを感じ関係が悪化する場合もあります。あくまでも定義は目安として捉えてください。

 余談ですが、ある会社450名の女性(20代~60代が対象)に行った調査によると、女性の理想の挿入平均時間は9.710分以下でした。実際の平均時間は11.2分であり、理想と大きく離れてはいないことがわかります。さらに、女性が理想とする挿入時間の割合を見てみると、約半分の女性が5分以下を理想としていました。この結果を見て、女性が求める挿入時間は意外と短いと感じた方が多いかもしれません。ただし、20代~30代の女性100人に行った別のアンケートでは、女性が望む挿入時間は平均15.8分となり、理想の時間は女性の年齢に左右されそうです。

早漏の原因

早漏の原因は大きく分けて3つあります。下記でその3種類の症状と、具体的な原因について説明します。

1.心因性早漏

心因性早漏とは不安や緊張などの精神的ストレスにより短時間で射精してしまうもの。 具体的な原因には、以下のようなものがあります。

  • 性行為や射精に対する恐怖心や不安感、ストレス、トラウマ

  • 性行為の経験が少ない

  • 長期間、性行為をしていない

  • 日頃の疲れやストレスがたまっている

 一度早漏を経験してしまい、「次も早く射精してしまうのではないか」という不安があると、交感神経が活発に働きます。交感神経が活発になると興奮しやすくなり、射精もしやすくなってしまいます。 また、疲れているときや、性行為の経験が少なかったりしばらく性行為をしていなかったりしても、心因性早漏を引き起こす場合があります。家族と同居していてリラックスしてマスターベーションできない方も、心的負荷がかかって早漏になってしまうケースもあります。

2.衰弱性早漏

 衰弱性早漏は、加齢や筋肉の衰えが原因で起こる早漏です。

40代~60代の方に当てはまることが多く、年齡を重ねて男性ホルモンの分泌が減り射精管閉鎖筋という筋肉が弱まると、射精をコントロールできなくなります。加齢だけではなく、デスクワークが中心で運動不足の方も筋力が衰えやすいので、衰弱性早漏になりやすいく、同時に筋力の低下は射精の勢いを弱めることにもなります。

3.敏感性早漏

 敏感性早漏とは性的刺激に敏感で、少しの刺激でも射精してしまう状態です。

 早漏の中でも最も多いケースで、性的経験が乏しい方や、アスリートなどの運動時間が長い方、性欲が強い10代・20代の方に多いです。性行為の経験を重ねると、敏感性早漏を改善できることがあります。

 また、包茎で亀頭への刺激に慣れておらず、触れるだけのような少ない刺激で射精してしまう方もいるでしょう。

早漏への対策

 様々な要因からなる早漏ですが、それらにしっかりとした対策を取れればより良い性生活を送ることが出来ます。例えば、早漏防止の一人でも出来るトレーニング法のスクイーズ法、パートナーと一緒に行うセマンズ法、勃起の維持に関わる骨盤底筋を鍛えるケーゲル体操など、身体的な対策をする。

 メンタル面では、性の悩みを相談できるカウンセリングに行く、パートナーに早漏であることを伝えるなど。打ち明けられず抱え込んでしまうと負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。特に「パートナーに早漏であることを伝える」ことは、とても勇気のいる事ではありますが、パートナーとより良い関係を築く為にもきちんと伝えましょう。

 また早漏には、バイアグラなどのED治療薬の服用も有効です。ED治療薬を服用すると勃起時の硬さが強くなります。ペニスは硬くなれば刺激に強くなるので、個人差はありますが、過敏性早漏や衰弱性早漏の射精までの時間を延長させることができます。

 薬剤で言うのであれは、プリリジーという早漏治療薬があります。この薬剤には、ダポキセチンという成分が入っています。これは興奮を促す物質、ノルアドレナリンの働きを抑えるセロトニンの量を増やし、射精までの時間をおよそ2倍~4倍遅らせられます。内服薬ではありませんが、リドスプレーという局所麻酔に使用される成分であるリドカイン、爽快さのある成分メントールが含まれたスプレーもあります。 局部麻酔に使用される成分のリドカインには、神経伝達を遮断する働きがあり、亀頭や陰茎への性的刺激を鈍らせ射精時間を遅らせる効果が期待できます。

 以上のようにどのようなものが早漏であり、それに対して様々な対処法があります。「自分は大丈夫」と思わずに、一度お話を聞いてみて下さい。実は早漏だったということも珍しくありません。また早漏の傾向があると早い段階で確認できればお薬での治療も可能になります。早期に発見してよりよい性生活を送りましょう。

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