コラム

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2023.04.13

遅漏とは

 前回『早漏とは』というコラムを掲載してから、少しして「達するまでにかなり時間がかかってしまうんです……。」というお話を打ち明けてくれた患者様がいました。早漏は、プリリジー(ダポキセチン)と言われる早漏治療薬を使うなどで改善が出来ます。「では遅漏は?」というところを今回お話します。

遅漏/膣内射精障害

 遅漏とは、性行為時の射精にとても時間がかかることや、射精そのものができない状態を言います。

また膣内射精障害とは、自慰行為では射精できても膣内で射精できない、もしくは非常に射精が遅い状態です。早漏のように、『どの程度の時間がかかると遅漏』という定義はありません。しかし、前回の『早漏とは』にも書かせて頂きましたが、女性の理想的な挿入平均時間は約10分とすると、それを大きく超えてしまったり、本人やパートナーが射精の遅さにストレスを感じていれば遅漏と言えます。

遅漏の原因とその対策

 遅漏の主な原因は以下の三点になります。

【誤った方法での自慰行為】

 誤った方法での自慰行為とは、腟内とは異なる過度な刺激を与える方法のことです。過度な刺激に慣れてしまうと、いざ性行為の際に膣内の刺激では射精できなくなってしまいます。下記のような方法を用いての自慰行為はしないようにしましょう。

・脚を伸ばしたり、脚に力を入れたりして射精している。(脚ピン)

・ペニスを強く握ってこすっている、早く動かしすぎている。(強グリップ)

・手を使わないで床に擦り付けるなどをしている。(床オナ)

 またこれから自慰行為を行うに際して、以下のような事柄を心がけていくと良いでしょう。

優しく握る

ゆっくり動かす

脚の力を抜く

皮は剥いて行う

膣とはかけ離れた刺激をしない

 稀にそもそもが「勃起障害(ED)」があると、挿入中に萎えてしまうため、射精するための十分な挿入時間が得られていない可能性があります。この場合、まずはEDを治療することが先決です。EDが改善されると挿入時間が伸び、それによって膣内射精障害が改善する場合があります。EDは生活習慣の見直しで改善する場合もありますが、スグに改善したい場合は、「ED治療薬」の服用がオススメです。疾患や服用しているお薬などで、ED治療薬が服用できない場合もありますので、必ず専門の医療機関を受診し、そこで処方を受けるようにしましょう。

【ストレスやプレッシャーなど精神面への負荷】

 精神的な負荷も、遅漏の原因になります。正常な勃起や射精には、男性の神経活動と密接に関わりがあり、射精は交感神経の活動(緊張状態)が、勃起には副交感神経の活動(リラックス)が必要だと言われています。普段と場所が違う、過去に嫌な思いをしているなど、性行為に緊張していたり不安があったりするとうまく射精ができません。また、妊活へのプレッシャーなど、うまくやらないといけないと思うほど緊張してしまい、勃起すらしなくなる恐れもあるでしょう。仕事やプライベートなど日常生活のストレスも影響を及ぼします。

・カウンセリングを受ける

 遅漏の原因が精神的なものの場合、カウンセリングが有効です。カウンセリングでは、性行為に対してのトラウマやストレスを専門医に聞いてもらい、改善策を提示してもらいます。他人に性生活について話すことは不安に感じるかも知れませんが、第3者に打ち明けることでストレスが軽減することもあります。医療機関であれば口外することはなく、適切な対応方法を提案してくれますので、緊張せずに相談してみてください。また、不妊治療としてカウンセリングを受ける場合は、男性だけではなく女性もカウンセリングを受けることで、改善しやすくなるでしょう。

・パートナーと理解を深める

 パートナーにも、自身が遅漏である事を伝え、理解を深めましょう。もしパートナーが、「膣内射精できることはそれほど重要だと思わない」「射精前にセックスが終わっても十分満足できている」など、早く射精することをそれほど重要だと考えていない場合は、それを男性に伝えてあげると、プレッシャーが減って良いかもしれません。

【アルコールの過剰な摂取】

 性行為の前にお酒(アルコール)を飲むという方はとても多いのではないでしょうか。ですが過度なアルコール摂取は、遅漏を引き起こしやすくなります。アルコールは、脳や皮膚感覚などの機能を低下させるからです。刺激に鈍感になってしまい、思ったように性行為の快感が得られず、遅漏になってしまうのです。適量であれば性欲が増したり、勃起を促したりしますが、過剰に飲みすぎると性行為の妨げになってしまうため注意が必要です。

・アルコールの飲み方を見直す

 アルコールを控えることは膣内射精障害の改善に効果的です。

上記でも書いたように、アルコールを摂取すると中枢神経が麻痺してしまうので射精障害になりやすくなります。アルコールが原因で起こる遅漏には、禁酒が一番良いのですが、アルコールを完全に絶つのは難しいかと思います。下記の栄養素を積極的に摂ることで、アルコールの分解を早めることができ、飲みすぎによる弊害を緩和することができます。お酒を飲む際に参考にしてみて下さい。

ビタミンB1:豚肉、うなぎ

ビタミンB2:牛レバー、カマンベールチーズ、さば

ビタミンB6:鳥のささみ、牛肉、さば、まぐろ、にんにく

ビタミンB12:牛レバー、しじみ、赤貝、イカの塩辛

ビタミンC:レモン、ベーコン、明太子

亜鉛:牡蠣、牛肉

オルニチン:しじみ、えのき

タウリン:たこ、いか、牡蠣、さざえ

 これらと一緒にアルコールを飲むとアルコールの分解を助けてくれて、中枢神経が麻痺して射精困難になるのを緩和してくれます。しかし分解にも限界がありますので、アルコールはほどほどにしましょう。

 以上のような状態が遅漏であり、それに対して様々な対処法があります。「自分は大丈夫」と思わずに、一度お近くのクリニックやカウンセリング等でお話を聞いてみて下さい。話してみて初めて自分も遅漏だったということも珍しくありません。また遅漏の傾向があると早い段階で確認できれば、対策も可能になります。早期に発見してよりよい性生活を送りましょう。

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