早漏とは
早漏とは
早漏(Premature Ejaculation)とは、元々、性行為で自身やパートナーが満足しないうちに射精してしまうことを早漏と言います。
実は、早漏の定義には世界で統一した定義がなく、学会によって違いがあります。ただし各学会の早漏の定義はある程度似ており、それらをまとめるとおおよそ下記のようになります。
早漏の定義
- 陰茎を膣内挿入後、おおよその場合約2分以内で射精に至る
- 膣内への挿入前、挿入途中、挿入直後のいずれかの時に、わずかな刺激で思いもよらずに射精してしまい、かつこれが反復もしくは持続している状態
- 射精のコントロールができない
- 早漏によって本人自身やパートナー(女性)が満足しでいない

アメリカ精神医学会(APA)では、「物質など(麻薬)の直接的な作用ではない」なども定義に含まれています。
早漏症は放っておいても治癒せず、加齢で悪化しますが、近年、早漏治療薬の処方により、性行為の際に服用するだけで、改善、治癒が見込めるようになりました。
心理的なもの
早漏症の主な原因です。心理的な要因の早漏症は交感神経が活発化するため、短時間で射精してしまいます。過去に射精してしまったなど失敗した経験があり、それが強く記憶され性交時に不安になり、緊張で交感神経が活発化します。交感神経が活発になると興奮しやすくなり、短時間で射精してしまいます。女性だけではなく、仕事のストレスなどでも早漏症を発症します。
物理的なもの
性器付近の皮膚が敏感で、少しの刺激だけで射精してしまいます。敏感な部位があったり、EDを発症した男性のうち3人に1人が早漏を合併しますが、勃起時に陰茎の硬度が不足すると刺激に弱くなります。
加齢によるもの
加齢により男性ホルモンの分泌が減少したり、筋力の低下から射精をコントロールできなくなるものです。男性ホルモンは40歳前後から減少してきますので、これ以降、早漏症を発症した場合は加齢性の早漏症が疑われます。
パートナーは、あなたとの性行為で満足していますか?
早漏は男性の心理的要因、物理的要因、加齢が直接的な原因です。それだけではなくパートナーが男性との性行為に満足していない場合も早漏(相対的早漏)にあたります。
パートナーは男性との性行為に満足していないとは言いにくいものです。そのため男性の知らないところで女性が不満を募らせいることもあるでしょう。
満足度が低いとパートナーとの関係が悪化したり、パートナーが別の男性のもとに走るかもしれませんので、パートナーの満足しているか否かは、今後の人生や老後において非常に重要です。
日本人女性1,000人(平均年齢24.7歳)に対して行われた雑誌のアンケート結果では、実際に女性が希望する挿入から射精に至るまでの時間は、平均15.7分でした。
希望する挿入から射精までの時間 | 割合(%) |
---|---|
~1分 | 1% |
1分~5分 | 12% |
5分~10分 | 43% |
10分~20分 | 27% |
20分~30分 | 13% |
30分~60分 | 2% |
60分以上 | 2% |
このことから、日本人女性の約半数は、日本人男性との性行為に不満を抱えているのかもしれません。
パートナーからあなたとの性行為に満足しているか、それとなく聞き出し参考にすると良いでしょう。自分本位の性行為ではなく、ときにはパートナー本位の性行為をすると、関係がより良くなるのではないでしょうか。
早漏の治療・早漏治療薬処方
早漏症は、ストレスや加齢でも悪化しますが、近年では早漏治療薬の処方されており、性行為の際に服用するだけで改善・治癒が見込めるようになりました。
早漏治療薬がない時代は、セマンズ法やスクィーズ法といったパートナーと共に早漏を改善、防止するトレーニング法が行われていたそうです。
薬が処方されるようになってからは「リドスプレー」といって、局部麻酔薬リドカインを陰茎にスプレーしたり、「パキシル(パロキセチン)」という本来は抗不安薬が、副作用で射精時間が長くなることを利用して処方されていました。
その後、世界で唯一早漏治療薬として承認された「プリリジー(ダポセキチン)」が処方されるようになり、早漏の治癒ができるようになり、治療は大きく変化しました。
日本では、2012年から早漏治療専門クリニックでプリリジーの処方ができるようになりました。プリリジーは、性行為の際に服用するだけで、挿入から射精に至るまでが4倍に延長され、かつパートナーの満足度が2倍に上昇します。
また、ED合併した早漏はED治療薬と併用することで治療することができます。
栄ユナイテッドクリニックではプリリジーやジェネリック医薬品(ポゼット等)、リドスプレー等を処方しております。
Q. どの程度の早さを早漏といいますか?
A. 早漏に明確な時間の定義はございません。射精までの時間にパートナーが満足していなかったり、ご自身で射精のコントロールがうまくできないと感じるのであれば早漏と言えるでしょう。
Q. 射精までの時間はどれくらい持つべきでしょうか?
A. 個人によりますが、女性の理想の性交渉は10分~15分程度と言われております。
Q. 早漏の治療法って?
A. 従来からある麻酔成分を含んだスプレータイプの外用薬に加えて、近年では早漏治療に特化した内服薬もあります。
Q. 外用薬と内服薬どちらがいいの?
A. 外用薬は一時的に効果があるものに対して、内服薬は約75%の人に延長効果があったと認められています。もちろんどちらも併用していただくのが一番効果的です。
Q. EDでもあり、早漏とも感じるのですが。
A. EDで悩んでいる方の3人に1人は早漏も合併するといわれております。またどちらも併用することが可能ですのでお気軽にご相談ください。
Q. 早漏治療は保険適用できますか。
A. 早漏治療は保険適用外の自由診療となります。