コラム

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2022.03.09

ジェネリック医薬品とは

病院で処方される医薬品には新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。

新薬(先発医薬品)とは

日本で最初に発売された製剤で先発医薬品とも呼ばれています。特許を出願してからある一定の期間(20~25年)、開発メーカーが独占的に製造・販売することができます。

ジェネリック医薬品とは

新薬の特許期間が満了後、厚生労働省の承認を得て製造・販売される薬剤のことです。先発医薬品に与えられる「物質特許」、特定の物質に対する新しい効能・効果に与えられる「用途特許」の2つが満了していることが必要です。これにより特許期間終了後は同じ成分や効果を持つ医薬品を他の医薬品製造企業が「主成分」が同じ後発医薬品としてより低価格で提供することができるようになります。

後発医薬品を製造・販売するには新薬と同様の性能(効果)であることを証明し厚生労働省から承認を受ける必要があります。新薬に比べて開発費が大幅に削減できるため、新薬と同じ有効成分・同じの効き目でありながら、薬剤の価格を低く抑えることができます。そのため患者さま個人の医療費負担を軽くするだけでなく国全体の医療費削減にも大きく貢献することが期待されています。

*医薬品には商品名のほかに有効成分名を示す一般名(general name)があります。一般名は世界保健機関WHOに登録されている世界共通の名称です。欧米では後発医薬品の処方が一般名で行われることが多いため日本でもジェネリック医薬品(generic name drug)と呼ぶようになりました。

新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)で同じところと違うところ

皆さんは新薬とジェネリックはどこが同じでどこが違うのかよくわかっていない方が殆どだと思います。皆さんはなんとなくジェネリックのイメージが悪い方が多いと思います。今回はその「なんとなく」の部分をはっきりせましょう。

新薬とジェネリックで同じところは成分や含量など有効成分です。また有効性、安全性、効能・効果、用法・用量、使用上の注意といった治療効果が同じにならないといけません。

では違うところはどうでしょう。違うところは添加物、性状、剤型です。先発品より飲みやすく変更することができるなど工夫することができバイアグラの場合青いひし形の剤型から薄いピンクの錠剤や白色、丸や楕円などに変更したり東和薬品はOD錠として先発品であるファイザー社製のものよりも優れた剤型に変更したりしています。

バイアグラジェネリックなどのジェネリック医薬品は先発医薬品と異なり、新薬を一から作り出すわけではありませんので、開発にかかるコストや時間を大幅に削減できるメリットがあります。

また、厚生労働省の認可に関するシステムも、先発医薬品は効果や副作用の発生率に関するデータや、用法、用量に関する詳細な調査、発売後の副作用に関する調査などかなりの手間と費用がかかるのに対してジェネリック医薬品の場合は生物学的同等性試験(bioequivalence test)というバイアグラとバイアグラジェネリックを服用した場合に有効成分シルデナフィルが体内に同等に吸収されることを確認する試験を行い、問題がなければ厚生労働省から承認を得たのちに製造販売することが可能になります。試験方法や基準は世界共通のものとなっています。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)で新薬(先発医薬品)と違いが出る可能性は?

ジェネリック医薬品は基本的に生物学的同等性試験(bioequivalence test)という試験を行い成分が同等に吸収されることを確認して厚生労働省から承認され、製造・販売となるために効果は同じはずです。

ただ効果に差が出るという方も一部いらっしゃいます。これにはつぎのような原因が考えられます。まず考えられるのは統計学的に±15%の範囲を「同等」としているため元々効果が弱めであった方の場合に体調などにもよると思われますが効果の発現が見られなくなる場合が考えられます。

第2にはコーティング剤や基剤に薬効を阻害した成分が混入した場合です。ジェネリック医薬品を製造する際、先発品の物質の新しい製造方法に与えられる「製法特許」、薬を製造するうえでの新しい工夫に与えられる「製剤特許」などの有効期間が満了していない場合には後発品メーカーは薬のコーティングに使用される添加物や錠剤・カプセル・粉末など薬の剤型も先発医薬品を同じものにすることができません。

第3には生物学的同等性試験による承認の問題点もあります。同等に吸収されることしか確認していないため表面のコーティング剤や基剤に薬効を阻害する成分が混入していても試験の際には見過ごされてしまい効果に差が出ることが考えられます。以上のことから主成分が同じ量だけ入っていたとしてもコーティング剤や基剤の条件が変わることより、生物学的同等性試験では同じであったはずの薬に吸収される速度や有効成分の分解に影響が出現する可能性、薬の作用の発現の仕方が大きく変わってしまう可能性があります。

つまり「薬が効きすぎる」、「効果が出にくい」、「副作用の出方に違いが出る」などといった差が生じてくるわけです。可能性としては上記の3つが考えられますが実際最も多い理由は心因性やコンディションの問題だと思います。しっかり体調を整えてバイアグラジェネリックを服用しましょう。

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生物学的同等性試験(bioequivalence test)とは

生物学的同等性試験とはジェネリック医薬品が先発医薬品に対し同等の有効性を持つことを証明するための試験です。生物学的同等とは体循環血中に入る薬剤の速度と量が同等である、つまり吸収される薬物量と薬物濃度が同等であることです。薬物量としてのAUC(薬物血中濃度-時間下局面面積)と薬物としてのCmax(最高血中濃度)が同等である場合、両製剤は「生物学的に同等」とされます。

生物学的同等性の評価方法は「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に定められており、ガイドラインに定められた試験方法や基準は世界共通のものとなっています。±15%の範囲を「同等」としています。後発医薬品が先発医薬品と同等の薬効・作用を持つことを証明するために後発医薬品の承認申請には必ず生物学的同等性試験によるデータを提出し、それが医学的に同等であると認められた場合に後発医薬品として認可されます。

この生物学的同等性試験による承認の問題点としては、主成分の血中濃度しか測定していないことで万が一、表面のコーティング剤や基剤に薬効を阻害する成分が混入していても試験の際にはわからい場合やコーティング剤や基剤にアレルギーを持つ場合はジェネリックの服用で副作用が現れる可能性があります。

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