正しくは「バイアグラ」で変換ミスによりひらがな表記「ばいあぐら」、一部ひらがなの「バイあグラ」とされたものと思われます。ネット検索をした時に「ばいあぐら」「バイあグラ」と入力しても「バイアグラ」として検索されるのでそこまで過敏になる必要はないかもしれません。
バイアグラとは
バイアグラはファイザー社から世界で初めて発売されたED(勃起不全)治療薬でホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害剤と呼ばれる薬です。一般名は「シルデナフィル」といい、陰茎海綿体で勃起に関与するPDE-5という酵素の働きを抑え、陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ血液量を増やすことによって勃起の持続力を促します。「ばいあぐら」・「バイあグラは強力な勃起改善効果により1999年から世界中で2000万人以上に処方されております。
元々バイアグラの成分であるシルデナフィルは1990年代に狭心症薬として研究・開発が始まりましたがすぐに試験の中止が決まりました。この時に被験者が余剰の試験薬の返却を渋ったことから勃起を促進することが判明しED(勃起不全)の適応症で1998年にアメリカ合衆国で販売を開始、日本ではこれを個人輸入で入手したものの中にニトログリセリンや硝酸薬を服用している狭心症患者で性行為直後に心停止する事例が数件発生したため副作用死予防の観点からスピード審査を敢行し、1999年1月25日に製造承認、同年3月23日に発売開始されました。2014年5月、医療用医薬品として国内での特許が切れたため10社から後発医薬品(ジェネリック)が発売されています。
バイアグラの副作用
ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害剤の副作用は、バイアグラ、レビトラ、シアリスで頻度の違いはありますが、作用機序が似通っているためどの薬剤も同様の副作用が見られます。血管を拡張させる薬剤ですのでのバイアグラ効果が現れると同時に「顔のほてり」、「目の充血」が多くの方に見られますが、効果発現のサインと思っていただくと良いでしょう。飲酒のときの血管拡張作用による「顔のほてり」、「目の充血」と同等に考えて頂くとわかりやすいと思います。その他に「頭痛」、「動悸」、薬の効果が切れるころに 「鼻詰まり」、「目の奥の痛み」や光に過敏になり、視野が青色調に変化してみえたりする等も見られますが、殆どの方が服用して6時間程度で症状は治まりますのであまり気にしなくても結構です。やはり頭痛が気になる時などは「ロキソニン」等の鎮痛剤を服用してください。飲酒により「バイアグラ」の副作用が増強する場合がございますのでご注意ください。過去には心臓突然死や腹上死との関連が指摘されていたこともございましたが現在では関連は薄いと考えられています。
バイアグラの禁忌、併用禁忌
人工透析中の方のバイアグラ、シアリスの服用は可能です。レビトラは禁忌です。
基本的には硝酸剤、ニトログリセリンを服用中の方、血管系の疾患を6カ月以内に発症した方、網膜色素変性の方が禁忌となります。またアミオダロン服用中はバイアグラが禁忌、透析中の方はレビトラが禁忌と覚えて頂くとわかりやすいと思います。