抜け毛の原因として無意識に自身で毛を抜いてしまう方がいます。抜け毛やAGA治療はユナイトクリニックにご相談ください。
トリコチロマニア(trichotillomania)とは?
一言で薄毛、抜け毛と言ってもその原因は様々です。男性型脱毛症(AGA、エージーエー)は髪の毛の病気ですのでユナイトクリニックでプロペシア(フィナステリド製剤)やミノキシジルの投薬治療を受けることで症状を改善させることが可能です。しかし薄毛、抜け毛の方の中にはトリコチロマニアといって自分で髪の毛を抜いてしまう自己抜毛症の方が稀にいらっしゃいます。
トリコチロマニアは精神疾患のためAGA専門の病院、クリニックで処方される薬物療法に対して抵抗を示すことが多く、自己抜毛を防ぐための精神的なアプローチが必要となります。
自己抜毛のパターン
トリコチロマニアは学童期や思春期に発生しやすい病気ですが、成人期においてもストレスなどが引き金となり発症することがあります。思春期以前では男女差なく発症しますが、思春期以降では女性に多いとされています。女性に多い理由は不明ですが男女の精神形成、精神構造の違いが影響しているのではないかと言われています。
自己抜毛のパターンは様々です。以下に3種類のパターンを列挙します。
1.集中的に1ヶ所を抜き、徐々にその範囲を広げていくパターン
2.秩序なくまばらに抜いていくパターン
3.全体的に薄く髪をちぎっていくパターン
自己抜毛はストレス、性格、不安、対人関係など様々な要素が複合して起こります。本人が自覚している場合もありますが、自覚していないケースも多く一種の癖(抜毛癖)となっている場合があります。抜毛症は自身の手の届きやすい範囲、特に利き手の側や頭頂部、前頭部の髪が集中的に引き抜かれることが多く、脱毛範囲がアンバランスになりやすい傾向があります。
上記の3種類のパターンとは違いますがユナイトクリニックでは強いブラッシングで自己抜毛症になっていた方もいました。ご本人は全く自覚されていませんでした。自己抜毛症についてお話ししましたがそれでもご本人は自覚されませんでした。AGA治療を開始すると気になってついつい髪の毛をいじってしまう方がいらっしゃいます。ご注意ください。
AGAとトリコチロマニアの違い
AGA(男性型脱毛症)とトリコチロマニア(抜毛症)は全く違う病気ですが臨床的には鑑別が難しいケースもあります。両者の鑑別のポイントを列挙します。AGAは髪の毛が太く育たないうちに抜けてしまうため、うぶ毛のような十分に育たない細い髪が多くなります。またAGAの場合は血行不良や食生活の乱れに起因することも多いため、髪のコシやハリに乏しく頭髪の抜け落ちる範囲は全体的に拡がっていきます。それに対してトリコチロマニアでは自分で髪の毛を抜いているため残された髪の毛は太く正常です。また前述の通り利き手の届きやすい範囲で抜毛するため、脱毛範囲が比較的アンバランスとなります。またトリコチロマニアでは眉毛や睫毛(まつ毛)も抜いている場合もあるため、そのような所見を認める場合はトリコチロマニアを疑っていいでしょう。
トリコチロマニアの治療法
トリコチロマニアの患者さんは自身の病気を自覚していない方もいらっしゃるので、まずは自身の病気を自覚することが治療の第一歩です。自身の行動を自覚することで症状が収まる場合もあります。しかし自覚をしていても無意識に癖でついつい抜毛してしまうケースもあるため、簡単に改善しないことも多いです。難治性の場合は精神科とも連携して種々の心理療法も検討したほうがよいでしょう。